駿足の野生馬・・・
- カテゴリ:その他
- 2012/04/24 21:17:43
食玩や簡易キットが続いたので,久々に本当のスケール物の紹介です(組んだのは昨年夏ですが)。
米陸軍戦闘機,ノースアメリカンP51Cマスタング。
第52戦闘航空群第5戦闘飛行隊所属機。
以前韓国製のAcademy 1/72を紹介したのですが,今回組んだのはハセガワ1/72です。
購入したのは13年前,発売は更に数年遡るでしょう。
つまり20世紀,90年代のものです・・・。
しかし,さすが世界に技術を誇る名門メーカー。
ディテールの良さと填め合いは,前述Academyの比ではありません(Academyは多分80年代の作でしょうが・・・)。
但し,デカールが劣化したのか,実は細部を2枚ほど駄目にしています。
ま,私のスキル不足も大きいですが・・・。
水滴型風防のD型と違い,ファストバック型風防のB・C型には何となくスピットファイア等の欧州の戦闘機を思わせる雰囲気があります(メッサーシュミットBf109とシルエットが似ていて,高射砲で誤射されたらしい)。
それもその筈・・・というか,B型以降のP51に搭載されたのは英国製のロールスロイス・マーリンV-1650-3/7エンジンであり,それを米国のパッカード社がライセンス生産しました。
B型とC型は基本的に外見は同じですが,カリフォルニア州イングルウッドで作られた機体がB型,テキサス州ダラスで作られた機体をC型と呼ぶのだそうです。
V型12気筒のマーリンエンジンの効果は絶大で,最高速度は708kmを記録。
勿論,戦闘機の性能は速度だけで決まるのではなく,旋回性能とそれに伴う空戦性能が大きいことは言うまでもありませんが,同時期の零戦52型が564km/h,四式戦「疾風」で624km/h(戦後,米国でハイオクタンの燃料でテストしたら689km/h)Bf109Gで632km/h,FW190D9で685km/h(ソ連側データは646km/h),スピットファイアMk.IXで650km/hですから,如何に速度的に卓越していたかが分かります。
日本機が最高速で劣るのは,旋回性能を重視したからであり,零戦はともかくトータルの性能で四式戦が劣るものではなかったことは周知の通りですが,エンジントラブルに見舞われ,本領を発揮できなかったのは残念です・・・。
マスタング(ムスタング)=野生馬の意味でしょうが,この野生馬は悍馬であっても駄馬ではなくまさに駿馬であったということでしょう・・・。
今回も画像は本家に・・・。
ま,出来の方は・・・・・・笑ってやってください・・・。
↓
http://blog.goo.ne.jp/fw14b_2005/e/2187c60dc506304fc0163e491acdc6a9
P38然り,P47然り,海軍だとF6FとかF4Uとか,WWIIの米軍機は,いずれも高馬力・高出力にものを言わせた一撃離脱戦法の機体ばかりですね。
日本と全く違う設計思想は,やはりお国ぶりというべきでしょう・・・。
我が国の高出力・高馬力戦闘機は,紫電改や四式戦「疾風」ですが,これらは格闘性能も抜群でしたから,米軍機相手に互角に立ち回ることが出来たのでしょう。
惜しむらくは,生産力の差とガソリンのオクタン価です・・・。
P51は米軍機でも好きな機体です。
もしかすると,今後「マスタング祭り」が始まるかも・・・(謎)
最小回転半径が零戦の2倍ですか、空中戦に対する彼我の考え方が違うんですね。
速度さえ上回れば一撃離脱戦法の方が合理的ですね。
最小回転半径,実は零戦の2倍近くあります。
つまり小回り利かないんですね。
高出力と高速に任せての一撃離脱が米軍機の定石なので,ドッグファイトに持ち込んだら日本機は強かったはずです・・・。
上手く回り込んで20ミリ機関砲浴びせて・・・という戦い方しかなかったのですが,P51には高速で振り切られたようです。
さすがに世界に冠たるハセガワ製なので,モールドは精細ですね。
製作・塗装スキルが付いていきません・・・(泣)
4枚ばねのプロペラが目立ちますね。小回りが利きそう…。
サイズが大きくなると墨入れも綺麗ですね。
スマートさは無くても、模型飛行機としては愛すべきフォルム^^。