F1GP,2012-Rd.5スペインGP
- カテゴリ:車・バイク
- 2012/05/14 20:38:37
リアルタイムでF1を観戦できるようになって1年。
残念極まりないことに,私の悪い予感が当たってCXが地上波中継を中止。
これでますます天の邪鬼の私にとって嬉しいことに,F1とは一部の好事家だけのものに近づき,
「まだF1なんか見てんの」
とか,
「F1って,今流行ってねんだべ」
とか言われる度に,自虐的な快感を感じる今日この頃です・・・(嘘です。Jリーグ発足直前の92年から既に言われていました・・・)。
ま,そういう個人的な愚痴はどうでも良いとして,久々に溜飲の下がるレースを見ました。つまり,ご贔屓が上位に入るなり際だった走りをして,嫌いなチームなりドライバーが上位入賞しないというのが絶対条件な訳ですが,昨日のバルセロナでのレースなど,紛れもなくその典型でした・・・。
ま,マクラーレンとちょい悪に見えるらしく妙に女性に人気の高いハミルトンが上位に来ないで,可夢偉が素晴らしい走りを披露した・・・というのが全てでしたが・・・。
・・・とはいうものの,PP獲得のハミルトンが,よもやの失格で最後尾スタートと聞き,さすがに衝撃を受けました・・・。
スタート時,カタルーニャサーキットはコース幅が大きく,1コーナーまで各車が横1列で飛び込むのが何と言っても壮観なのですが(特に93年),絶妙な蹴り出しでトップを快走したアロンソが,やがて2位のマルドナードに差を詰められ,アンダーカット作戦に抗しきれず首位を明け渡し,さらには終盤DRS使用ゾーンまで迫りながら,結局2位堅持に留まったのは,やはりタイヤの問題だったようです。
どうも赤馬の性格上,タイヤへの熱の入りが良くないのでしょうか・・・。
赤馬がコンサバティブな作戦に終始し,逆にコンサバ系の典型のようなウィリアムズが早めピットインによるアンダーカットに出たこと自体驚きでしたが・・・。
可夢偉のオーバーテイクには,久々に身が震える思いでした。
最初に最速マクラーレンのバトンを,そして終盤にタイヤのタレが早いロズベルグjrをいずれも抜きどころの1コーナーエンドではなく,後半のコーナーで見事にすばりと刺したあたり,唯々見事としか言いようがございません。
こうしたスペクタクルなシーンこそモータースポーツの醍醐味であり,それを見事に具現化する可夢偉の走りは素晴らしいとしか言いようがありません。
99年にデーモン・ヒルという思い入れの出来るドライバーに引退され,3年前にはトヨタに撤退され,さらには唯一応援していたヤルノ・トゥルーリというドライバーを失った今,思い入れの出来るF1を私に提示してくれるのは,このトヨタの忘れ形見とも言うべき可夢偉をおいて他にいません・・・。
往年のアラン・プロストを思わせるタイヤに優しい走りと,勝負どころのコーナーでは果敢に切り込んでいく果断さを兼ね備えた可夢偉こそ,トップチームにとって良いお買い物だと思うのですが・・・。
これで予選でトラブらないで,もっと上位に行っていたら,昨日の走りならひょっとして・・・と思うのは,私だけではないでしょう・・・。
いずれにしても,値千金の5位でした・・・。
英国のグローヴに本拠地を持つ名門チーム,ウィリアムズは,ここ数年コスワースやトヨタといったエンジンとのマッチングも今二つで,残念ながら完全に二流チームと成り下がっていましたが,新鋭マルドナードの見事な走りで,遂に7年ぶり(04年最終戦ブラジルGP以来)の頂点に立ちました。
ウィリアムズ・ルノーという響きは,今となっては私に古き良き時代のF1を思い出させるある種の郷愁を感じさせます。
ナイジェル・マンセル(92),アラン・プロスト(93),デーモン・ヒル(96)という偉大な3人のチャンピオンの記憶と共に,鮮やかなキャメルイエローとロスマンズブルーに彩られた威風堂々たるマシンのカラーリングが今でも蘇ってきます・・・。
マルドナードの優勝に沸くウィリアムズのパドックに,今回もデーモンが来ていたことに私は気づきました(解説陣はノンクレジットでしたけど・・・)。
思えば,あの混迷を極めた94年,このカタルーニャサーキットのウィナーは,他でもないデーモンでした・・・。
・・・ということで,久々に血湧き肉躍るF1を見ることが出来て,嬉しい限りです。
やはりF1には欧州ラウンドが似合います・・・。
次戦は,地中海の宝石,コート・ダジュールの紺碧の海に面したモンテカルロ市街地,モナコGPです。
欧州が最も美しいと言われる5月(勿論,そんな季節に行ったことはありませんが・・・),ラウンドの白眉とも言うべきモナコでのGPは,否が応でも胸が高まる思いです。
去年のような可夢偉の走りを期待するな・・・とは思いつつも,期待したくなりますし,全力で応援したいとも思います・・・。
・・・で,優勝と車椅子の闘将フランク翁の誕生日に沸くウィリアムズのピットで爆発事故があった模様で,噂では機材の殆どが焼け,31人が負傷したと聞きます・・・。
他チームから,次戦以降機材の提供の申し出があったそうです・・・。
大事にならなければ良いのですが・・・。
でも,ここはベネズエラの俊秀マルドナードを祝福して1曲貼らせていただきます。
母国の演奏家によるものですが,これがまた滅法素晴らしい・・・。
↓
http://www.youtube.com/watch?v=y36xmzYpujc&list=FLOHYySQiuMHr-B-ICL9H-iw&index=40&feature=plpp_video
別人でしたか;;
ちゃんとタイトルにDudamelと入っていますね。
ボリバルさんと顔が似ているような…^^。
あの狭いコックピット内での操作というのは,殆ど千手観音状態ですね。
ハンドルに付いた電装品のスイッチ類も半端ではないですし,ミッションもセミオートマとはいえ,きっととんでもない操作をしていることでしょう・・・。
ええと,指揮者はベネズエラの俊秀でロスのオケの音楽監督を務めるグスターヴォ・ドゥダメル。
オケが,カラカスのシモン・ボリバル・ユース交響楽団です。
シモン・ボリバルとは,カラカスに生まれた18-19世紀の政治家・革命家で,中南米の建国の父と讃えられている人物だそうで・・・。
私も昨日知りました・・・(汗)
保守的な演奏が好きで,そしい新大陸とラテンが嫌いな私にとって,衝撃的な演奏家で,毎度毎度のアンコールが堪らなく楽しいです。
これこそ音楽の本質では・・・と思います。
好き勝手なことをやっているようで,音楽の軸線がぶれないのは,基礎基本がしっかりしてのことでしょう・・・。
31人負傷とは,尋常ではないですね。
他チームも巻き込んでのことらしいです・・・。
ウィリアムス・ルノーという響き自体が90'sなので,応援していたのですが・・・。
ぜひFacebookやりませう・・・。
今回のF1スペインGP、koshiさんの期待に添うレースだったようで、感動が伝わって来ました。
秒単位の時間軸の中で小ぶりなハンドルを操り、ギアを合わせる高度なテクニックの勝負…。
しびれる(古い^^)でしょうね^^。
この指揮者は見憶えがあります^^。確か、以前私の誕生日ブログにお祝いで張り付けて頂いた
演奏の指揮者…(ちょっと確認…^^)シモン・ボリバルさんですね。
楽しい演奏風景、こちらもウキウキしてきます。
次のレースも頑張って欲しいところですが。。。
せっかくの勝利を、思い切り祝えず、本当に気の毒に思います。