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koshiのお部屋分家


117・・・

この三桁の数字を見て想起するものは・・・??


いすゞ117クーペを思いだした方は,年季の入ったモーターファンでしょうね。
何せ私が子どもの頃の憧れの車でしたから・・・。
電話の時刻サーヴィスを思い出す方もいらっしゃるのではないでしょうか・・・。
長く固定電話で無料サーヴィスでした・・・。
UCCのインスタントコーヒーもありました。

でもって,今回のエントリはこの三桁で表される旧国鉄以来の車両117系電車についてとなります。
まずは,こちらを御覧ください。
http://masakinghobby.blog.so-net.ne.jp/2009-07-20
あ,見たこと有る,乗ったこと有る・・・という方も多いことでしょう。
北日本在住の私には縁の薄い車両ですが,関西・山陽圏の方には特にお馴染みではないでしょうか・・・。

この車両誕生の背景には,京阪神地区の複雑な鉄道事情があります。
つまり私鉄と旧国鉄による熾烈な顧客争いのことです。
70年代,東海道本線の普通列車として運用されていたのは,湘南カラー(橙+緑)の113系電車でした。
近郊型車両の傑作として都市圏の旅客輸送の主力でしたが,シートピッチの狭いボックスシート+ベンチシートという座席構成は,併走する阪急や京阪が転換式のクロスシート(つまり背もたれを移動可能)だったのに対して,背もたれが垂直なクロスシートの113系は見劣りがしました。
さらには,京都-大阪間の時間短縮も目論んだ結果誕生したのが「新快速」なる運用であり,1979年には新型の117系が投入されました。


旧国鉄と私鉄を比べると,運賃では今尚私鉄が安いと思いますが,私鉄無料特急に対する旧国鉄の対抗策がこの117系だったということになります。
私が乗ったのは80年代初頭でしたが(山科or石山-野洲間),変換式クロスシートで2人がけも可能だった内装を見て,すごく得をした気分になりました。
何せ「新快速」は普通列車なのですから・・・。
上記リンクのクリーム色+マルーンのツートンカラーが,旧国鉄色のオリジナルとなります。
その後,山陽地区では「サンライナー」なる名前で運用され,これにも幾度か乗る機会を得ました。
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/8/83/JRW_EC_117-series_rapid_Sun_liner.jpg
前面3枚窓の旧来の国鉄電車に比して,2枚窓で左右2つずつの前照灯を持ち,「下ぶくれ」の顔を持つ117系は,113系より1ランク以上上の風格と高級感が感じられました・・・。


国鉄が分割民営化後は,JR東海とJR西日本で運用(上記「サンライナー」は後者)ましたが,遂に来年3月,前者での廃止が決定しました。
運用開始以来30余年。
熾烈な京阪神地区の顧客争いの旗手として送り込まれた車両にも,避け得ぬ退役の時がやってきたということでしょう・・・。
こんなことなら,昨年関西に行った際にもっと乗っておくべきだった・・・と思っても時既に遅し・・・。
現在は,より斬新なデザインでフロントガラスがワイドな221系が主力で,旧国鉄オリジナル塗色は存在しないでしょうし・・・。
http://www.246.ne.jp/~kurosuke/jrw221.html

※偶然の符合ではあるのですが,117という数字は,私にとって612や311に匹敵する重さを持った数字ということで,一部を改めました。





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