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「八重の桜」-第2回「やむにやまれぬ心」

かつて大学受験に失敗し,予備校通いをしていた浪人の時代,担当は熊本出身という若い男でした。
彼が言うには,今の政府の元は明治維新によって西日本の諸藩によって築かれたもので,東北は敵対した旧守勢力であり,それが故か現代においても大学入試成績は,高校野球同様西高東低であり,自分としては眠っている東北を何としても目覚めさせたいと思っている。大河ドラマの数多くの原作を書いた司馬遼太郎は大阪外大の出身の関西人であり,だから明治維新の原動力となった人物について多く書いている・・・というでした(「峠」と「王城の護衛者」,「新撰組血風録」,「燃えよ剣」のことを知らなかったのだろう)。
それに対して,当時18歳だった私が反論したことは,確かに学力がすべての受験業界においては,それが現実かも知れないが,今の日本が西日本によって成り立っているなどということは,かつての藩閥政治にも比する愚行である。こういう業界だから仕方ないとしても受験成績の優劣のみで短絡的に東北人を評価されるのは,生粋の東北人として甚だ不愉快極まりない。自分の学業成績が悪いのは自業自得だが,今の日本は西日本が作ったというのは撤回されたし,ということでした。
ま,奮起を期待しての言葉だったのしょうが,短気で狭量の私ですから,東北人のナショナリズムに火を点けられたので,今以上に大人げない振る舞いをしたという若い日の失態でした・・・。
ま,それだけ日本史を理解してもの言えるのに何で英語の成績ふるわないんだ・・・と,痛いところは突かれましたが・・・。
その司馬遼太郎が「街道をゆく」において,会津藩を初めとする東北地方の人物や風物を絶賛していたことは,意外に知られていません。
この辺りは,いずれ機会を見て紹介していきたいと思っています・・・。



本日もBSをリアルで見ました。
終わった後に「阿弖流爲伝」の再放送がありましたが,昨日見ていたためスルー。


いや~,何なんでしょうね,この充実感。
今までの大河で覚えた隔靴掻痒のもどかしさを全く感じさせないのが,何とも嬉しいです。一体今までの「天地人」だの「龍馬伝」だの「江」に「清盛」は何だったのか,NHKに問いたいです・・・。
突っ込みどころは結構有ったりします。
山本家は藩の砲術師範であったことは史実ですが,それが故に八重は自ずと砲術に関する知識と技術を身に付けたような気がするのです。
女であるから・・・という家族の反対は果たして有ったかどうかは分からないのでは・・・と思います。
ま,ドラマである以上,今回のような設定である方が見応えがあるものになることも事実でしょうけど・・・。
また,兄である山本覚馬が,勝麟太郎や吉田寅太郎,川崎尚之助と共に佐久間象山の塾に居たのは史実でしょうが,今日の黒豚のエピソードは創作なのでしょう。
そこに西郷が居たというのは出来過ぎでしょうし(薩摩黒豚とは関係ないでしょう),さらには新島が居たというのもどう考えても作りすぎでしょう・・・。


個人的には,今回の白眉は第二期江戸遊学を終えた覚馬が,会津に戻る際に猪苗代湖畔を歩く場面でした。
磐梯山が大きく眼前に迫り(実際にはあそこまで大きくは見えない),藩校日新館の教授として迎えられるという順風満帆な道行きも有って,印象的な絵となっていたと思います。文武両道を標榜し,高い教育水準をも誇った会津藩ですが,倹しいながらも平和に暮らしていた人々の暮らしを踏み躪った会津戦争の非情さと,藩主容保が京都守護職を拝命したことに端を発する幕末会津藩の悲劇は,単に敗者であるから・・・では済まされぬものでしょう。
奥羽越列藩同盟では,隣藩の二本松少年隊の悲劇も有りましたし,敗者にも大いなる大義が有ったのです・・・。
そうした会津の人々に対して,新政府が行ったのは下北半島の斗南への移封という苛酷な仕打ちでした・・・。
ま,このあたりは30年以上前の大河「獅子の時代」でも採り上げられていましたので,本題とは無縁ということで割愛します。
いずれにしても,2回を見る限り近年の大河では白眉では・・・と,太鼓判を押したくなります。
ま,まだ始まったばかりであり,地味ではありますが,今後に期待をできる内容かと・・・。
(毎度毎度の竜頭蛇尾というか尻すぼみ・・・。ドラマの内容に殆ど触れていない・・・)

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2013/01/16 23:53
イシスさん,今晩は。
こうした独善的エントリにコメント有難うございます。
時々大河にはこうした恣意的な演出が入るので,鼻に付くというかリアリティの欠如に繋がっています。
今回のように出来の良い作品だけに,惜しいですね・・・。
アバター
2013/01/15 23:29
 歴史に疎い私も なぜ西郷さんが出てくるのかしら? 
と 思いました。交通の便が悪かったので西郷さんも忙しいのにたいへんですよね。
作りすぎだという意見を拝見し 思わずにやりとしました。




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