Nicotto Town


koshiのお部屋分家


Espagnole!!

仕事は山積みだし,終わらないし,飲めば飲み過ぎるし・・・ということで,今日も不景気な1日でした。
なので,又しても1曲貼ってお茶を濁します。


ニコライ=リムスキー・コルサコフ作曲「スペイン綺想曲」op.34(1887)。
前回紹介した「サルタン皇帝の物語」よりも,むしろ有名なのはこちらでしょう。
ロシア5人組と呼ばれる作曲家達の大きな特徴は,何と言っても作曲家以外に正業を持っていたという点でしょう。
このリムスキー・コルサコフなどは海軍の士官でして,軍艦で世界各地を訪れたと思われます。
その結果,中近東ではアラビアンナイトをモチーフとした「シェヘラザード」を,小アジアを舞台とした「サルタン皇帝」を,そしてスペイン民謡を採譜したこの「スペイン綺想曲」・・・といった具合に,名曲が生み出されたのでしょう・・・。
スラブとラテンとアラブ・・・と,民族的な関連は無いように思われますが,強烈な色彩感を原色的な音色で・・・と考えると,意外な程この3者は近似しているような気がします。
ま,中東はロシアと境を接し,アラブ諸国と地中海を隔てたラテン諸国は一衣帯水ですし,イベリア半島は,ジブラルタルを越えてアラブ系のムーア人が侵入して王国を築きましたし・・・。


演奏時間は10数分。
全曲は以下の5つの部分より成り,華やかに始まり,鮮やかに終結します。
まさにオーケストラを聴く醍醐味を味わえますし,楽しげな気分になること請け合いです。・・・。


①アルボラーダ(アストゥーリア地方の朝の歌)
②変奏曲(アストゥリア地方の夕べの踊り)
③アルボラーダ(①に同じ。Cl→Vnに,タンブリン→小太鼓に)
④シェーナとジプシーの踊り(アンダルシア地方のジプシーの踊り)
⑤アストゥーリア地方のファンダンゴ(名前の通り)


独奏ヴァイオリンの活躍が顕著なのは,元々Vnの為の幻想曲として着想された名残だぞうです・・・。
パリ万博でも演奏されたそうで,この華やかで美しい楽曲が,異国趣味が大流行だった当時のパリッ子たちに大歓迎されたであろうことは,想像に難くありません・・・。


・・・という訳で,虚心に耳を傾けてみたいと思います。
演奏は,個人的にはロシア産ではなく,西欧風が好みです。
取り敢えず,華やかなマゼール指揮ベルリンフィルとジンマン指揮ロッテルダムフィルを貼っておきます。
重心が軽い前者が物足りない場合は,バランスの良い後者が良いかと・・・。

http://www.youtube.com/watch?v=2e_MBskW_HI
http://www.youtube.com/watch?v=8cn1LidKugA





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