關西紀行-其之廿参グルメ編参「柿の葉寿司,茶粥」
- カテゴリ:グルメ
- 2015/02/01 19:06:45
寿司というのは,本来保存食であり,酢による殺菌・保存効果を考えた先人の知恵が生かされていると思います。
魚を生で食する習慣というものは,周囲を海洋に囲まれた我が国ならではの食文化であり,新鮮な魚介類が手に入るからこそできるとも言えるでしょう。
欧州では,唯一の例外としてカルパッチョなる地中海料理がありますが,これとて野菜やオリーブオイル等と混ぜたものであり(個人的には好物ですが),魚を単体で・・・というものではありません。
そうした意味でも,加熱しない魚肉を食すというのは,世界に冠たる食文化と胸を張って良いと思います・・・。
そうした意味でも,奈良や隣県の和歌山特産の柿の葉寿司は,酢でしめた青魚を殺菌効果のあるという柿の葉でくるんだという先人の知恵が伝承された見事な郷土料理であると言えましょう・・・。
20年前,仕事で奈良に来た帰途,初めて柿の葉寿司を食して(京樽でしたが)すっかり填って以来の賞味でしたが,美味しくいただくことができたことが何よりでした。
・・・と言っても,まともに食したら高いのは分かっていたので(笑),ホテルのビュッフェで食しただけです。
僅かな量でしたが,板さんの腕は確かで,美味でした・・・。
もう1つの奈良名物に茶粥というものがあることを,迂闊極まりないことに今回初めて知りました。
何でも,大仏建立の時代からの伝統だそうで,東大寺二月堂のお水取りの際にも,出されるとのことです。
私が食したものはほうじ茶の粥で,ほうじ茶入りの茶袋を鍋に入れて炊くのだそうです。香ばしくて,実に美味しかったです。
飲んだ翌日とか,絶対に良いと思います・・・。
このように,郷土料理とか名産物というものは,その土地ならではの伝承が引き継がれてきたものと思います。
そうした意味でも,我が街の特産品は,藩祖公以来400年もの伝統を誇る笹蒲鉾であり,近年我が街の代名詞ともなっている牛タンなどではないことを,改めて断じておきたいと思います。
本日久々に牛タン(貰い物)を食しましたが,これよりも美味しいものは幾らでもあると思いますし,仙台市民がしょっちゅう牛タンを食していると思われるのも心外なので・・・。美味い笹蒲鉾(石巻の粟野とか・・・)が食べたいと思う今日この頃・・・。
http://blog.goo.ne.jp/fw14b_2005/e/1cadb9ab3cdb383a8feb15d3eab973f5
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詳細なコメント感謝です。
次回奈良に行く際に,大いに役に立ちます。
近鉄奈良駅前の商店街とは,小西さくら商店街でしょうか?
入り口に,いつの間にやら行基像がありました。
青魚系が好きな私にとって,押し寿司は完全にツボでした。
京都で寿司を食したことは1回しか無いですが,丁度昼に近かったせいか,ランチメニューで安く食した記憶があります。
鮮度は良かったですね。
かつて浅草の寿司屋街で食べた寿司が2度とも美味しくなくて,やはり根多の鮮度か・・・と思いましたが(東北は抜群に良いですから),京都も良いですね。
鯖寿司は高いのですか?
考えてみたら,伝統的な京料理って湯豆腐ぐらいしか知らなかったです。
聖護院大根のような京野菜の漬け物は美味でしたが・・・。
萩の月は,仙台銘菓となつているようですが,発祥は県南部の大河原町だつた筈です。
ま,あれは洋菓子ですけど・・・。
開店休業中にありがとうございます。
茶粥は,ほうじ茶の香りが十分に生かされていて,すっきりした感覚が◎でした。
素材の良さと新鮮さが何よりもこうした料理には重要と思います。
油で炒めたり揚げたりした料理との決定的にして根本的な差異ですね。
勿論優劣で論じるものではないでしょうけど,こうした繊細の感覚と鋭敏な感受性は,我が先達たちが長い歳月で培ってきた知恵なのでしょう・・・。
関西では寿司というと握りもさることながら「ばってら」と呼ばれる押し寿司(いわゆる箱寿司)も古くからあります。まあ、握りは江戸を中心に発展したファストフードですし、押し寿司やなれ寿司の方が全国的に見てポピュラーですもんね。
我が故郷秋田県男鹿市では、正月に鰰寿司を食べますが、これはもう完全になれ寿司。とは言っても、滋賀県の有名な鮒寿司と比べると、こちらは海水魚ですから全く臭みがないので万人受けします。京都はやっぱり鯖寿司ですが、某有名店などでは不当に高いです。
仙台は牛タンというか牛タン定食が名物と伺ったような。笹蒲鉾は確かに美味しいですねえ。笹蒲鉾と萩の月はどちらを貰っても大喜びして小躍りしますw
柿の葉寿司 茶粥 共にとても美味しそう。。
茶粥は、このような本場モノではないけれど、自宅で作って食べました。
ホンモノとは比べようもないだろうけれど、美味しかった。^^
にしても、和食、特に京や奈良の料理は、他にはない繊細な芸術ですね。
今の様々にきな臭くなってしまった時代、日本は、こうした繊細な感受性こそを、世界に広めるべきでしょうね。