Nicotto Town


koshiのお部屋分家


F1韓国GPに寄せて・・・

今年の10月24日に予定されているF1韓国GPに暗雲が垂れ込めている。
先の哨戒艇沈没事件によって,南北朝鮮の緊張が高まったことを受けて,韓国GP中止という噂がまことしやかに流れたが,今回はその理由ではない。
全羅南道霊岩サーキットが完成していないのが,その最大の理由である。
何でも7月時点で,施設の82%が完成。
視察(おそらくFIA)が行われた際の評判は上々ということだったが,今後天候の悪化等の理由で工事が大幅に遅れると開催に影響が及ぶという。
既に韓国GPのチケットは発売されており,もし延期,最悪中止となったりしたら大混乱は必至である。
勿論,レースが行われるサーキットさえ出来れば良いというものではない。
宿泊施設等のインフラ整備も,平行して行われなければならないことは言うまでもないだろう・・・。
かつて岡山県のTIサーキット英田で,パシフィックGPの名でF1が開催されたことは記憶に新しい(94,95年)。
初開催の94年(イモラの悲劇の二週間前)など,イモラで悲劇に遭ったシムテックチームなど岡山の山間にある温泉場に泊まったという話だった。
さらに新しいところでは,04年に開催されたアテネオリンピックや今年のW杯南ア大会も,インフラ整備においては滑り込みセーフ・結果オーライだったと言えよう・・・。
混乱を避け,チャンピオンシップに影響を出さないためにも,何としても予定通り開催して欲しいものである。


ただ,ここで一つだけ敢えて提言したい。
F1は本来欧州から起こった。
それが新大陸での開催が有り,やがて極東や中東諸国でも開催の運びとなった。
喜ばしいことではある。
しかし,何故欧州以外の国々で開催されるのか,理由を考えた人はどれぐらい居ただろうか・・・。
勿論国際親善とか文化の伝搬というのはお題目である。
億兆単位の金が動くビッグビジネスであるから,要は外貨稼ぎである。
バーニー・エクレストンにしてもマックス・モズレーにしても,そうやってビジネスを行って巨万の富を築いてきた。
誤解なきように言っておくが,私は欧州以外のF1開催を揶揄したり認めなかったり FIAのやり方を非難している訳ではない。
ビジネスとは本来成功見込んで行うものであり(でなかったらただの道楽だ),それを成功させてきたのは大したことだと思う。
ただ,何故我が国や周辺諸国で行われるようになったのかその経緯と動機に目を向けると共に,76,77年の二度行われただけで10年開催されなかった我が国でのF1誘致に向けて努力をしてきた先人たちへの敬意を知って欲しかったからに他ならない。
勿論興業としての成功は大きい。
しかし,それ以上にモータースポーツを愛する者たちに夢を与えてきたことは特筆されるべきと思う。
F1は当然の如く鈴鹿で開催される訳ではないのである・・・。





Copyright © 2024 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.