朝，携帯を忘れたのがそもそもの誤りだった。
家を出て数分後に気づいたのだが，新雪の積もった道の反対車線は渋滞が始まっており，引き返すのは困難と判断し，ままよと諦める。
こういう時に限って大事な電話が来るというのを覚悟しつつ・・・。

夕方５時半前に仕事を放り投げて愛車に向かう。
ほぼ１日降り続いた雪は数センチ積もった程度で大したことないと判断したが，フロントガラスがカチカチに凍っており，ゴムの根元を慎重につかみつつ凍り付いたワイパーブレードを剥がす。
６時まで学童保育に預けた下の子を迎えに行かなくてはならないので，予定通りの行動だった。
相方と交代で迎えに行くのだが，今日はどっちが迎えに行くか決めていなかったので，携帯を忘れた私が６時まで迎えに行けば事態は丸く収まるはずだった・・・。
ところが・・・。

我が家は市北西部の丘陵上にあり(学童保育の児童館はそこから1km弱)，職場は北隣の区の向かい側の丘陵にある。
距離は10km弱。
信号を計算に入れても朝夕のラッシュとは逆行するので，10数分で到着できる計算だ。
ま，雪による路面凍結が酷いが，30分有れば楽勝だ・・・・・と考えたのが甘かった・・・。

職場を出てつるつるのアイスバーンを用心しながら走る。
コーナーでは極力ブレーキを使わず，シフトダウンで減速する。
燃費は悪くなるだろうが，テールスライドしてコントロールアウトするよりましだ。
こういう時のための四駆ではあるし・・・。
順調に山を下り，南へ向かう登り坂にかかる。
前を行く青のオーリスがふらふらしている。
どうやら停止した後の発進でグリップせず，登り切れないで居るようだ。
しょうもねえな，踏み込みすぎだ，止まったら押してやっか・・・などと思っていたら，右折信号を出しおった。
対向車線は長い下りなので，速度を落とした車の流れが悪くなっている。
単車線なのに迷惑な・・・と思って仕方なく停止。
ようやく右折していなくなったオーリスを尻目に発進して登ること数100メートル。
遙か彼方，坂の上に青信号が見えた。
ここまで来れば，あと５分。
やれやれもうちょいだ・・・と思った途端，目に入る赤いランプの数々・・・。
げっ，渋滞か・・・でもあと15分有るから大丈夫だろう・・・。
・・・と思いつつ遠くの信号を見る。
青が赤になり，それを数回繰り返したが，動いたのは僅か数メートル。
さすがに焦ってきた。
家から目と鼻の先が職場である相方に電話しようにも，携帯は自宅のPCの前だ・・・。これは絶対に間に合わん・・・。
多分相方は俺に電話よこしても出ないので，携帯忘れたことに気づくかやばいと思って迎えに行くだろう。
職場から児童館まで５分だろうし・・・。
・・・ということで，相方が行くだろうと思うことにして，運を天に任せてまっすぐ帰宅することに・・・。

結局，坂を登り切った信号から３つ目の交差点まで渋滞に遭い，その後右折して自宅に着いた時は６時２５分になっていた・・・。
１５分で着くところを５０分以上かかった計算になる。
家には灯がともっており一安心。
で，車庫を見たのだが，相方の車が無い。
また無駄な買い物に行きおったか・・・と思って入ると，全部の戸が開けっ放しで暖房も点いていない。
おまけにTVが点いたままで，勝手口の鍵が開けっ放し。
始末の悪い上の子が居るのかと思ったが居ない。
慌てて携帯を見ると，着信表示。
履歴を見ると５時４９分，５０分，５３分，６時７分，９分・・・。
凄い厭な予感がして，発信する・・・。
相方が出た・・・と同時に，子ども２人が帰ってきた・・・。

どうやら相方の方でも，忙しかったので私が行ってくれるものと当てにしたらしい。
で，厭な予感がして６時５分前に児童館に電話を入れたら，まだ私が来ていないというので青くなったらしい。
で，飛び出ようとしたら車は氷結，職場の前の道は大渋滞。
急ぎ自宅に電話して上の子を走らせようとしたら，よりによって今日に限って帰りが遅く，つかまらない・・・。
６時５分にようやく帰って来たのをつかまえて迎えに行かせたが，児童館に着いたのは何と６時１５分を過ぎていたという・・・。
相方はその後児童館に寄って謝り，途中で子ども２人を拾って帰宅した。
つまり私は何の役にも立たなかったということになる・・・。
尤も，この雪(というか路面凍結)によって，市内の交通網は大混乱だったようで，児童館や保育所の迎えは軒並み遅れたらしいが・・・。

・・・ということで，私が携帯を忘れたことに始まる混乱は収束した。
週末だったからまだ良かったものの，これが週の初めだったらどっと疲れたことだろう・・・。
明日こそひと滑りに行こうか・・・と思ったが，この雪と路面凍結で早くも挫けた。
お籠もりして制作オタッキー(死語か?)になるしかないか・・・。